2011年10月20日木曜日


IMFは、ロンドンのシティとEUに支援を受け、ギリシャが地中海の「オフショアのタックスヘイブン」として国を浮上させるのに余りある新たなスキームの提案をすることにより、ギリシャへ命綱を放った。
「私たちは現状の50%の税率にうんざりしています」と英国の銀行界の重鎮、アンジェラ・ナイトは言う。「タックスヘイブンとしてギリシャがあれ ば、私たちは資金をすべてそこに置くことができます。ギリシャはケイマン諸島より近く、そしてバハマ諸島よりも広いスペースもあり、ジャージーよりも食べ 物がうまい。これはすばらしく合理的な考えです。」
「その上、タックスヘイブンに必要な金融文化は、既に根付いています。誰も税金を納めていないのですから。」


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スイス、タックスヘイブンランキング首位に立つ


金融の秘密保持に関する新たな調査によると、ドイツ、イギリスおよびアメリカとの最近の協定にもかかわらず、世界の最も不透明な銀行システムは依然スイスであるとされる。
税公正ネットワーク(学者、NGOおよび政治活動家に支援された独立した非営利グループ)による主要な報告書によると、スイスは、銀行の秘密保持と タックスヘイブンとしての地位の面で、台風の目であり続けている。スイスは、ケイマン諸島とルクセンブルクを上回り、リストのトップに立っている。
しかしながら、スイスの専門家の多数は、スイスが今後数年間にその地位を低下させることを予想している。会計の専門家、ジャン・クリスチャン・ラン ブレットは、「スイスは銀行の秘密保持ための戦いに敗れたのだ」と話す。スイスの銀行は、2004年にタックスヘイブンであるのを止めたのだ。


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2011年10月7日金曜日

大金持ちのためのもう一つのルール


オフショアのシステムはますます好調である。世界貿易の半分以上は、タックスヘイブンを経由している。また、全銀行資産の半分以上、多国籍企業によ る海外直接投資の3分の1以上は、オフショアを通っている。約85パーセントの国際銀行業務および起債はユーロ市場で行われる。IMFは、小さな島々の金 融センターのバランスシートは、18兆ドル以上にのぼり、世界GDPのおよそ3分の1と等しいと推測されている。
2008年に米国会計検査院(GAO)は、アメリカ合衆国のトップ100の企業のうち、83社がタックスヘイブンに子会社を持っていると報告した。さらに、調査は、ヨーロッパの最大級の企業のうち、93社がオフショアの子会社を利用したことを示した。
タックスヘイブンとは、企業が正常な金融規制を回避できる地域と定義することができる。さらに、それらは、他の国との情報交換に協力することを個人が拒絶することができる秘密保護および取引環境を提供している。
また、こうした秘密主義の地域は、これらタックスヘイブンの活動から、自国自身の経済は保護している。このことは、彼らにもタックスヘイブンが有害であるということの暗黙の理解があることを意味する。
秘密主義の地域の最も重要な特徴は、地域の政治が、時には犯罪者をも含む金融サービスの利益に絡めとられており、オフショアモデルへの有力な政治的 反対がなくなっていることである。民主主義の過程において、反対意見によりこうした利益が害される危険は、ほとんど、あるいはまったくない。また、別の特 徴としては、金融サービス産業が地域経済のサイズと比べて大規模であるということにある。IMFは、2007年には、なんとイギリスがこのオフショアの定 義に触れるとしている。
シャクソンは、「利用可能な法的手段をすべて使用するオフショア操作の専門家」としてマードックの帝国を挙げる。エコノミストが1999年に調査した時は、ニューズ・コープは約6%しか税率を支払っていないとされた。
彼は、タックスヘイブンがどのように機能するか、バナナの商売を例にとって説明する。実際のバナナは、流通上、直接消費者に届けられる。しかし、会計上の文書の足跡はより遠回りとなる。
それは移転価格として知られる、共通の方策を通じたものである。
グループ内での取引価格を人為的に調節することによって、多国籍企業は、売り上げを低率課税のタックスヘイブンに付け、経費は税の控除ができる高税率国へ付けることができる。
バナナの例においては、税収は貧しい国から先進国へと移動する。開発途上国は毎年、企業の価格操作により、概算で1600億ドルもの損失を出していると言われている。
2006年のガーディアン紙の報告書では、イギリスで最大級のバナナ会社3社は、7億6000万ドルの販売をしているが、税金は約300,000ドルしか払っていないことが分かった。
2007年の会計検査院の研究では、英国最大級の企業のおよそ3分の1が2006年には全く税を納付していなかったことが分かった。
ロンドンのシティーはグローバルなオフショアのシステムの最重要部位である。シャクソンは、以下のようにシティーの変化を要約する。
「英国内の状況の変化を受け、シティーは入念で形式的な礼儀作法と、「してはいけないこと」の無言のルールがある管理された金融システム、そしてそ れを展開する大英帝国のジェントルマンクラブのような状況から、規制が緩和され、活気あり、イギリスの銀行によって支配され、新たにクモの巣のように広 がった、グローバルな金融センターに変化しました。」
シティーのオフショアのネットワークには3つの主たるの層がある。第一に、ジャージー、ガーンジーおよびマン島のような王室属領である。
これら3つの王室属領は、2009年の第2四半期にシティーへ融資した3320億ドルの資金経路となった。ジャージーの宣伝パンフレットは、自身に ついて、「ロンドン・シティーの延長」であると記述している。調査によると、これら3地域は、約1兆ドルの潜在的な租税回避資産を有していることが示され ている。
第2にイギリス領バージン・アイランズやケイマン諸島のような海外領土である。
ケイマン諸島は、世界第5の金融センターで、80,000社の登録企業があり、ニューヨーク市の銀行を上回る1兆9000億ドル預金残高を有する。 ケイマン諸島は、2008年、IMFに資本責任金は(預かり金および他の負債)、2兆2000億ドルと報告した。しかし、ポートフォリオの資産には、 7500億ドルだけしかない。この不一致は特に説明されず、明らかに深く疑わしいものだ。そして最後に、香港やシンガポールのような外部の国々がある。
これらいわば「衛星地域」のこうしたネットワークは様々な目的に役立つ。
第1に、シティーが国際的に移動する資本を引きつけることを可能にし、グローバルな展開を可能にする。
第2に、シティーはイギリスで禁止され、悪事として否定される取引をすることができる。
租税回避地はそれぞれ異なる種類の金融取引に特化している。バーミューダはオフショアの保険および再保険を引きつける磁石のようになっている。ケイマンは、ヘッジファンドが税と金融規制を回避するために、恵まれた場所である。

タックスヘイブンの起源は、オフショアの活動の新しい動きがロンドン・シティーで認識された50年代中頃までさかのぼることができる。当時、為替レートは固定されており、銀行は特定の目的以外には外貨を取引しないことになっていた。
しかし、ミッドランド銀行は商取引と関係がなかった米ドル預金を受け入れることにより、為替管理を破った。こうして、銀行が為替管理を踏み付け、ユーロ市場の始まりを示したときこそが、プロセスのスタートだった。
シャクソンは、オフショアのタックスヘイブンのはじまりは、カリブ海やチューリヒ、ロンドン・シティーを汚すような、スキャンダル的なものではないと主張している。
1959年の終わりまでには、約2億ドルの預金が存在し、1961年の終わりまでには、それは30億に達した。ユーロ市 場は急激に景気づき始めた。1970年までには、それは460億ドルになったと見積もられ、1975年までには、全世界の外貨準備高の規模を超えるように なったと考えられている。1980年までに、2兆6000億ドルに達し、1997年には、ほぼ90パーセントの対外融資がこの市場を経由するようになっ た。規制機関であるBISは、これらの市場規模を計算することをすでに諦めている。
60年代までに、米国の政策決定者は、ユーロ市場の影響を懸念するようになり、欧州の銀行の状況について議論するため に、連邦準備制度理事会はロンドンへ職員を派遣した。しかしながらこうした問題に取り組まず、ユーロドル市場の成長を保証するという点で、欧州の銀行の無 関心と、アメリカの銀行との利害は一致していた。
アメリカ政府は、外資を流入させる必要がある。そして、無税と匿名性はそれを引き付けるのである。そして、資本逃避という用語は次のことを示唆する。犠牲者、すなわち、資金を吸い取られる国は、本当の事件にならない限りは、資金を追跡することができないということである。
イギリスはすべての海外領土において、数年前に汚職疑惑に関連してタークス・アンド・カイコス諸島で起きた事件のように、何かまずいことが起きた場合、その責任を逃れるために十分な距離を置いている。

最後に、シンガポール、香港およびバハマのような独立国は、イギリスのグローバルネットワーク中の大きな部分を占めている。
さらに米国には、タックスヘイブンそれ自体の多層的なネットワークがある。犯罪が外国で行われた場合であれば、アメリカの銀行にその犯罪資金を預けることができるとも思われるのだ。
アメリカの最も大きな影響を受けたタックスヘイブンはパナマである。スタンダードオイルがアメリカの税を回避することを可能にするため、パナマは1919年に外国船の自国船籍登録を始めた。
1927年には、ウォールストリートの利害を受け、パナマが緩い会社法制を導入したことにより、オフショアの金融制度がこれに続いた。
同様に、アメリカでの重要な進展として、デラウェアでは、巨大なタックスヘイブンがアメリカで生まれることを意味する様々な立法がなされた。こうした規制緩和は、先進国、特にアメリカの最近の金融危機の根源と考えられる。


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世界の新たな企業向けタックスヘイブンの観察


アメリカ政府は、連邦予算の赤字を削減するという難題に取り組んでいる。さて、もし私たちが、赤字の足しにできる年間600億ドル以上の金銭のポットを見つけたと言ったら、あなたは、どう思うだろうか。
その資金とはアメリカの企業から連邦歳入庁に納税されていない税金である。税務当局への納税を免れる主な方法の1つとして、利益を海外へ留保する方 法がある。企業は、35パーセントの法人税率が他国に比べて高いのでそうせざるを得ないのだと言うだろう。確かに、アメリカの税制は、国から事業を移動さ せるよう、企業を促進するように見える。

企業がタックスヘイブンを探し出すことは特に目新しくはない。80年代及び90年代には、無税のバーミューダ諸島及びケイマン諸島への資本流出が あった。オバマ大統領が脱税を取り締まる事を警告した際、多くの会社はカリブ地域を去る事を決めた。しかし、3月に我々が最初に報道した通り、その資金は アメリカにもどらず、スイスのような、より安全な避難場所へ移動していった。
これらの企業の一部は、スイスの一味変わった、ツークと呼ばれる小さな中世からの都市へと移動した。
ハンス・マルティ(ツークの経済発展局の責任者)は、近くの雪で覆われた山脈を見せてくれた。しかしながら、ツークの主なセールス・ポイントはアルプス山脈の眺めではない。彼は、ツークの税率は約15、16パーセントであるとレスリー・シュタールに伝えた。
シュタール「アメリカでは、35パーセントです。」
マルティ「知っています。半分ですね。」
マルティは、恐らくツークがスイス最低の税率であるシュタールに言った。
シュタール「したがって、ここはタックスヘイブンの中のタックスヘイブンであると?」
マルティ「恐らくそうでしょう。」彼は認めた。
ツークの町の人口は26,000である。地域の企業の数は、30,000あり、平均で年間800社増加している。しかし、そのうち多数の企業は、郵便受けがあるだけのペーパーカンパニーだ。
テキサス選出の民主党連邦議員ロイド・ドゲットは、最近のこうしたいくつかの企業の動きは、はたして合法なのかという疑問を提起している。
「よい例が、わがテキサスの企業にも1つあります。最近のニュースにあった、トランスオーシャン社です。」ドゲット下院議員はシュタールに言う。
トランスオーシャンは、BPが起こした巨大な石油流出事故の際の掘削装置を所有していたが、同社は2年前にツークへ移動した。

ドゲット「私は、同社が現在、さらに多くを移動させたかどうかは分かりませんが、同社はまだヒューストン・エリアの中に約1,300人の従業員がいたはずです。スイスでは、12、13人にすぎません。」
シュタール「また、しかし、同社は、スイスに本部を置いていると主張しています。」
ドゲット「彼らは本部がスイスであると主張しており、その目的は税であると認めています。また、彼らはそれをすることによって、つまり、アメリカの籍を放棄することによって、同社は約20億ドルを節税したのです」

シュタールは、ツークへ行き、同社の業務を取材することに決めた。

入口の女性は、「現在、上司はここにおりません」とシュタールに伝えた。
彼女は、上司はそこにおらず、用があるなら地球の裏側であるヒューストンの誰かに電話してくれと言った。
シュタール「しかし、ここは本部でしょう」
女性「そうです」
女性に、CEOはここにいるか、また、普段ツークの会社に出勤しているかどうか尋ねたところ、彼女は「いいえ」と答えた。ツークへ移動したもう一つ のテキサスの企業には、100億ドルの油田サービス会社、ウェザーフォードがある。同社は、まだヒューストンに2,800人の労働者がいる。しかし、公式 文書によれば、それらはツークの小さな建物に本社があるとされている。
しかし、外の看板には、ウェザーフォードの名前はない。
「やっと見つけた」とシュタールは、建物の入り口の郵便受けの列を探しながら言った。
「ここに、ウェザーフォード・インターナショナルと名前が出ている、郵便受けがあります。しかし、どこへ取材に行けばいいかもわかりません。」
そのため、シュタールは各ドアをノックし始めまた。
「私たちはウェザーフォードを捜しています。この建物にありますか。」
シュタールは、会計事務所で働く1人の女性に尋ねた。
「はい」彼女は返答しました。
「お待ちください。調べます」
シュタールは、ウェザーフォードが取締役会のために借りているという会議室を示された。しかし、ウェザーフォードのヒューストン事務所では、取締役はこの地には来ていないと私たちに言っていた。

では、これらの大企業は、まんまと当局を欺いているのか。それは違う。ツークおよび米国の税法の双方の下、ツークに実際に所在せずとも、その低い税率を享受することは、完全に合法である。
しかし、ドゲット下院議員はそれを変えたいと考えている。
「あなたは、企業がどこで書面上存在するかにかかわらず、意思決定がおこなわれ、役員が実際に住んでいるところで課税するという法案を提出しましたね。」シュタールは言った。
「そうした企業にヒューストンに籍を置く他の企業が払うのと同じように税金を払わせてください。経営管理をしている場合、企業はアメリカで税金を払うべきです。「私は、それが公平であると思います」とドゲットは主張した。
ドゲットの法案を脅威に感じ、トランスオーシャンおよびウェザーフォードは、経営幹部をジュネーブへ送った。トランスオーシャンのトップ役員の10 人は、ジュネーブ地域に住んでおり、CEOから最高財務責任者、税務担当のヴァイス・プレジデントまで、皆ジュネーブのオフィスビルの最上階から2フロア で働いている。
トランスオーシャンはカメラの前で我々の取材に応じない。また、ウェザーフォードも同様である。ウェザーフォードは、ジュネーブにCEOとCFOを移動させた。現在、CEOの米国からの流出がはじまっている。
「私たちは、弁護士が抜け穴を見つけることができない法律を書くことができないのです。これはアメリカ全体の問題です」とドゲットが説明した。
「あなたは連邦議会にいます。なぜ議会は、こうした事態が起きることを可能にするような法律を作成したのですか。」シュタールは尋ねました。
「ロビイストから、多くの干渉や圧力がありました。また、本当に優秀な税務弁護士は、次々とシステムをごまかす方法を考えるのです。」連邦議員である彼はこのように返答した。
「しかし、それはごまかしですか。それとも、それは法律なのですか。」
シュタールは尋ねました。
「私は、これらの企業のうちのいくつかがアメリカ籍を放棄し、外国の籍に変更しようと思ったことは、そもそもごまかしだったと思います。
「それらの企業は、我が国の税法中の条項を悪用し、オフショアへ移動したのです。」とドゲットは言った。
議会は、オフショアへ移動したい企業であっても、依然35パーセントの税率を払わなければならないと定めた2004年可 決の法律で、その動きに終止符を打とうとした。しかし、税法の抜け穴のために、企業は、外国の子会社にビジネスを移動させることにより、実質的に税を引き 下げることができる。
シュタールは、「これらのすべての会社が、税のために海外へ移転していると聞いたとき、人は不正の匂いを感じると思います。」と、スイスの税務弁護士チエリー・ボイテルに問いかけた。
「ええ。問題は、企業は、その公平な分担を支払う道徳的義務を持っているかでしょう」と彼は答えた。
「私は、もし可能であるならば、アメリカの多くの企業はアメリカでの業務を維持したいと思っていると思います。しかし、 企業は株主を満足させる必要があるのです。アメリカは世界で最高の税率であり、企業は、法人税の悪夢ともいえる、アメリカに存在しているのです。」とボイ テルが説明した。
実際に、米国は、先進国では日本に次いで、世界で2番目に高い税率である。そのため、アメリカはそれを引き下げることを考慮している。
「我々は、すでに恐竜のように古ぼけた税制に対処しているのです。」とコクチマスのCEO、ジョン・チェンバースは、シュタールに言った。
我々に説明するCEOは、チェンバースである。
シスコは、サンホセ(カリフォルニア)に本社を置く巨大なハイテク企業である。
彼は、我が国の税率は正気でないと言う。特にカナダを含む他の多くの工業先進国が我が国の企業や雇用を海外に誘致するため、税率の引き下げに取り組んでいる現在、それは、そうした方策を採ることを会社に強いるものだとする。
「世界中の他のすべての政府は、アメリカは間違っていることを分かっていいます。」
そして、彼らはこう言うのです。
「我が国は、もっと低い税率にします。以上。」
「それは、西ヨーロッパ全体、そしてアジアの先進国において見られる動きです。」とチェンバースは言う。
税のような問題は、CEOとして評価される項目になるのか聞くと、チェンバースは「もちろん」と答えた。
彼は高まる需要に応えるため、海外へのシスコを展開している。それはまた、企業の税負担を引き下げるためでもある。過去3年にわたる課税税率の平均割合はちょうど20パーセントだった。
経済学者マーティン・サリヴァンは、それがシスコのような会社にとって、標準的な対処の手順であると言う。
「アメリカの多国籍企業は、研究施設、生産設備、地域拠点を、スイスおよびアイルランドへ移しています。」
「また、それには多くの雇用を伴っています」と彼はシュタールに言った。
サリヴァンは、アイルランドは、アメリカのちょうど3分の1の税率であると言う。したがってダブリンの周辺が、まるでシリコンバレーのように見えることにさして驚きはない。多くの有名な企業が、外国へ行くことを強いられている。
「アメリカでは税率35パーセントで、アイルランドは例えば12.5パーセントの税率であれば、アイルランドに工場を移転させる誘因がありますね」と彼は説明する。
「600のアメリカの企業がアイルランドにあります。また、彼らは100,000人を雇用しています。」とシュタールは指摘した。
「その仕事は、アメリカから流出したもので、それらは税金を理由としてアイルランドへ移動したのです。」
「アメリカ財務省は、効果的にアイルランドへの投資を補助しているのです。」とサリヴァンが言った。
「そこがそれほど素晴らしいのであれば、なぜ全員がアイルランドに行かないのでしょう。」とシュタールは尋ねた。
「ほぼ誰もが、アイルランドに行っています。」とサリヴァンは応えた。
「すべての製薬会社、すべてのハイテク企業。アイルランドに移転しないことは、愚かです。」彼は返答しました。
「アイルランドには、驚くほど多くの企業があることがわかりました。」シュタールはシスコのジョン・チェンバースに言った。
「そうですね」彼は認めた。
シュタールの計算によると、シスコはアイルランドで8つの会社を有している。
「私たちは、株主にとって合理的な活動をします」とチェンバースは言った。
私たちは「我が国には、貴社が必要です、私たちは貴社に優遇税制を与えます。貴社に我が国で雇用を増やしてほしいです」 などと言ってくれる国々に、進出するのです。「これが我が国のやり方だ。だからこれに従え。」というアメリカには、私たちは自力で対処するしかないので す。さもないと、時代から取り残されてしまいます。

年々一般的になっている方法として、特に製薬会社やグーグルのようなハイテク企業は、特許、プログラム、薬剤の化学式、果てはロゴなどの分野で、アメリカの拠点を低税率国へ移転することで、35%の税金を支払わないようにしている。
「100年前には、もし企業が移転したくても、工場や機械を撤去して、すべてを移動させなければならなかったでしょう。」
「今日では、企業は、ただ紙の上でほとんどの財産を、移動させることができるのです。」とスイスの税務弁護士、チエリー・ボイテルは説明する。
「また、コカ・コーラの場合は、アメリカの製造タンクからレシピを抜き出して、スイスの製造タンクにそれを入れればいいのです。」と彼が言った。
「それをできるのは、スイスなのですか?」
シュタールは尋ねた。
「ええ。」彼は答えた。
ツークでは、薬剤の化学式やプログラムを外国へ登録する場合、アメリカの会社は、ほとんどの販売がアメリカで行われていても、課税利益の多くはスイスにあると主張することを認められる。
経済学者のマーティン・サリヴァンは、これらの特許と利潤の移転が、企業が35パーセントの税率をなし崩しにし、数十億ドルを留保することを可能にした戦略であると、議会で証言した。
これらの方策が、2007年から2009年までの平均課税率が、ファイザーで17パーセント、メルクは12.5パーセント、GE がちょうど3.6パーセントとなっていることの仕組みになっているという。
「データを調べたところ、この現象は明らかに一貫性があります。税率は下がっており、利益が、オフショアに移動する傾向は、過去数年にわたってますます加速されています。」とサリヴァンは言った。
従って現在、こうした企業は、ツークのような海外へ留保している利益が存在している。もしそうした資金が本国に戻る場合、35パーセントまるまる課税されることになる。一方で、もしそうした資金を海外へ残しておけば、内国歳入庁はそれに触れることはできない。
企業は、いわば税法のせいで、ほとんど無期限にやむなく、アメリカから資金を遠ざけている。
「わが社は海外に資金を残し、雇用を海外で生み出し、海外企業を買収し、プラントを海外へ建設しています。私は、本当は、そのお金をアメリカに戻したいのです」とジョン・チェンバースがシュタールに言った
チェンバースは、シスコは海外に、アメリカに戻すことができるかもしれない資金は約400億ドルあるとシュタールに言う。
アメリカの企業の、海外にとらわれた資金の合計額は、1兆2000億ドルに上る。
チェンバースは、たった一度でも減税措置があれば、5パーセントの税率で資金をアメリカに戻すことが可能になると主張している。それは経済を刺激し、雇用を生み出すだろうと彼は言う。
しかし、オバマ政権は、以前このアイデアに反対した。
それが2005年に実際に試みられた時には、財務省は数十億ドルをかき集めたが、生み出された雇用はほとんどなかった。
「万が一、明日に議会が即席の法律を可決し、税率が20パーセントになったら、どうでしょう。はたしてそれはすべてを解決するでしょうか。」
シュタールは尋ねた。
「私は、競争力を高めることが、最も大切な要素だと思います」、チェンバースは返答した。
「35パーセントから20パーセントまで税率を引き下げると、税収約2兆ドルを失います。我が国は、恐ろしい財政赤字による危機、累積債務による危 機のなかにあります。それは、失うには多すぎる税収です。それに関して、あなたはそれに対してどんな答えがありますか。」とシュタールは聞いた。
「私の答えは、非常に単純です。世界の他のすべての先進国は既にそれをしたのです。私は、なにも、私に好意や助力を与えてくれるように頼んでいません。」とチェンバースは答えた。
「つまりそれは、」シュタールと言いかけたとき、チェンバースは「我々が求めていることは、これだけです。すなわち、「我々に平均的な競争環境を与え、我々をアメリカで活動できるようにしてください。」と答えた。

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2011年9月3日土曜日

FXホワイトラベルとIB

最近、FXホワイトラベルの希望者が増えています。IBに関しても同様です。

当社は、FXビジネスの立ち上げにおいては、高い経験値と実績を持っています。当社のFXビジネスサポートチームは大手FX会社の元経営陣が大半であり、どこが落とし穴となるかも十分に把握しています。

ホワイトラベルはFXビジネスにおいては、検討すべき大きな選択肢です。そして、まず多くの方が気にしているポイントは報酬・収益の額や率がどの程度かという事でしょう。そして次に契約がどのような条件か。などかと思います。ホワイトラベルについては、説明が長くなる為、割愛します。(設立希望者にはご説明させて頂きます。)

IB報酬に関しては、勘違いしている方も多いのですが、報酬単価が大きいと受け取るIB報酬額が多くなると思っている方がほとんどでは無いでしょうか。しかし、経験者から言わせて頂くと、そんなことは全くありません。

1番重要な要素はサービスクオリテイであり、次にスプレッドとIB報酬単価のバランスです。IB報酬は結局のところ取引高に比例します。従って、IB報酬単価が高くても取引が発生しなければ、結果的に1円にもなりません。逆にIB報酬単価が低くても全体のスプレッドが狭ければ取引高は増加し、IB報酬の総額は増加します。まず、この法則を覚えておくべきでしょう。

IBに 好条件のFXサービスは長続きせず、結果的に投資家の信用を失い、投資家は独自に情報を収集してサービスクオリティの高いFX会社に移ります。せっかく、 継続的に収益をあげる事ができるビジネスであるにも関わらず、IBの利益を優先すると、結果的に大して儲からないというのがオチとなります。

まずは、投資家目線でFX会社を真剣に選択する事が最も重要であると言えます。

当社がセットアップさせて頂いたIB業者様の多くは、大きくな成功を収めています。現在まで世界100社以上のIB契約を行ってきていますが、半数は、年間収益が100万USドルを突破しています。

どのようにすれば、IBでうまく収益をあげる事ができるか、ご興味のある方は、また後日、こちらで少しづつ掲載させて頂きたいと思います。また、会員向けコンテンツで公開する可能性もあります。(会員登録は無料です。)


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世界最高の税務法律事務所はGE?企業課税の深謀


誰も米国の企業課税に満足していない。では、主要な企業は税金を払いすぎているだろうか、それともあまり払っていないだろうか。
Q企業はどのくらいの税金を支払うのか
A理論上、最高税率は35パーセントであり、世界最高の税率の一つである。実際には、ほとんどのアメリカの会社は減税や抜け穴を利用し、それよりは はるかに税金を払わないで済んでいる。調査会社キャピタルアイキュー社によると、S&P500株価指数に採用されている500社の大企業のうち 115社は過去5年間に税金を20パーセント未満の課税率でしか支払っておらず、うち約40社の税率は10パーセント未満である。例えばボーイングは過去 5年間利益に対して税金を4.5パーセントしか支払っておらず、サウスウェスト航空は6.3パーセント、Yahooは7パーセントしか支払っていない。伝 えられるところによれば、アメリカ最大の企業の1つであるゼネラル・エレクトリック社は、2010年の全世界利益の142億ドルに関し、連邦税をほぼ支払 わずともよいとされている。

Qいつもこんな状況だったのか
Aそうではない。こうした企業は、最近数十年間に複雑な税法に追加された、諸々の抜け穴と控除の結果として、以前に比べて、アメリカの税収に占める 割合がはるかに小さくなっている。1950年代には、アメリカ政府は、全連邦の収入の30パーセントを事業税から徴収していた。昨年には、それはちょうど 9パーセントとなった。個人納税者は、ずっと多くの税を支払っている。昨年には、企業の1910億ドルに対し、個人は8990億ドルであった。「これは愛 国的でなく、そして、不公平です、そして、我々はそれに我慢できません。」と、グリーンライニング研究所のサミュエル・カンは言った。グリーン ライニング研究所は、最近、法人事業税の租税回避に関する報告書を発表した。「議会は、これらの金持ち企業から、10セントさえも増税することなく、財政 赤字削減のために、老人医療健康保険制度、社会保障と、食品安全と、教育と、健康予算を削減しようとしています。」

Qこれらの企業は、どのように本来の税金を支払うのを回避しているのか
Aロビイストと弁護士によって創り出された、諸々の控除、不正会計、および租税回避策の複合による手法である。人気が上がっている戦略としては、税 率の低い国の海外現地法人に雇用、業務および利益を移動させることである。アメリカ企業がこのようにしてオフショアに1兆5000億ドル以上を留保したと 見積もられている。企業は、もしアメリカ政府が、国内に戻す資金に対する課税税率を、35パーセントから約5パーセントまで減免する一時的な期間、いわゆ る「リパトリエーション・ホリデー」に同意するならば、利益を本国に持ち帰り、雇用を創出し、投資しても構わないと思っていると主張する。しかし、懐疑論 者は、前回2004年に行われたリパトリエーション・ホリデーの間、アメリカ企業が本国に持ち帰った3000億ドルのうちの92パーセントが、より多くの 雇用を創り出すためではなく、自社株買いと株主配当支払いに使われたと指摘する。

Q海外では税率は低いのか
Aその通りである。アメリカの連邦の法人税率は日本に次いで世界で2番目に高い。少なくとも名目上は、アメリカの税率は、バーミューダーやケイマン 諸島のような無税のタックスヘイブンは言うまでもないとして、アイルランド(12.5パーセント)、ドイツ(15.8パーセント)、およびカナダ (16.5パーセント)などの国より数倍高い。しかし、抜け穴により、実際には、ほとんどのアメリカ企業が他の先進工業国の平均と同程度しか支払っていな い。それは、約25パーセントである。「企業が払う実効税率は、実際は控除により大いに下がり、我々は税率では中間的な集団にあります。」と、無党派の税 制センターのロバートン・ウィリアムズは言う。法人事業税のGDPに対する割合を計算すると、アメリカの2.1%は、日本の2.4%、カナダの2.5%、 韓国の3.7%など、経済協力開発機構33カ国の大部分と比べ、低いものである。

Qなぜ改革が叫ばれるのか
Aリベラル派も保守派も、法人事業税の規定を抜本的に改訂、改良できると信じている。 「アメリカのシステムは、公正さについても効率性についても、本当に低い点しか取れません。」と、マサチューセッツ工科大学会計学教授ミシェル・ハンロン は言う。アメリカ財界のリーダーは、35パーセントの税率は、支払う税率を下げるために非生産的な戦略に従事させ、ビジネスと雇用を海外に移転する結果に なるため、競争力に有害であるという。左派の評論家は、連邦政府が、赤字を削減するため、より多くの収入を必要としており、法人事業税の抜け穴を閉じるの が必要であると主張して批判しており、今年だけでこうした抜け穴により政府が失った税収は1020億ドルに上るとしている。

Qどんな変更が可能だろうか
A昨年のオバマ大統領の赤字削減委員会では、ほとんどの抜け穴を閉じると同時に、法人税率を23%まで引き下げることを推奨した。一般に、財界の リーダーはその意見を支持する。例えば、ゼネラル・エレクトリック社の最高経営責任者ジェフ・イムメルトは、税法が簡素化され、税率が低下するならば、自 社は心底、抜け穴の除去を受け入れると先週のスピーチで述べた。「我々は今日、現場を見ずとも、ドイツ、日本またはイギリスの法人事業税政策を受け入れて いるのです。」と、イムメルトは言った。しかし、税制改革の問題を囲む政局は、非常に分断されたままであるため、規定が実際に改定されるまでには数年、つ まり2012年の大統領選の終わりまで、かかるかもしれない。「ボールは回転し始めました。」と、米国商工会議所の主たる税務顧問弁護士であるキャロライ ン・ハリスは言う。しかし、「もし税制改革が簡単であるなら、我々は既にそれを実現しているでしょう。」と付け加えた。

世界最高の税務法律事務所'
ゼネラル・エレクトリック社は、どのように、連邦税をほとんどあるいは全く支払わないですんでいるのだろうか。それは、しばしば世界最高の税務法律 事務所と言われる、約975人の弁護士と会計士からなる税務部を抱えているためだ。税務部は、元財務省の職員で蝶ネクタイを好むジョン・サミュエルズに よって率いられている。税務部は、過去20年間の間で、その規模が3倍に拡張された。彼らのすべて関心事は企業の課税額を減少させることにある。税務部 は、GEが雇った何十人もの元IRS職員と議会の税務起草委員会の元従業員によって構成されており、その巧みな会計は広く賞賛されている。会社の擁護者 は、それは単に合法的な減税方法を見つけているだけであり、脱税ではないと言う。彼らによると、すべての苦情は、会社ではなく、アメリカの制度に向けられ るべきであるという。さらに、会社は、2010年の納税額が少ないのは、ウォール街での金融危機の間に金融サービス部門が被った損失である320億ドルを 反映した結果であると説明する。しかし、GEは世界の250の地域で納税申告をしているが、それらの多くは、アメリカの税務当局を避けるために利益を留保 する低税率国である。

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資産家の資産保護はリヒテンシュタインへの流れ


匿名の海外銀行口座の歴史は、銀行そのものの歴史とほぼ同じくらい古い。ヨーロッパでは、脱税者を摘発するための圧力は強まっているが、まだアジアの国からなじみ深いヨーロッパの国まで、多くの選択肢が残っている。

ベルリン--大きなうねりは1993年にドイツの連邦政府の憲法裁判所によって巻き起こされた。その2年弱前 に、カールスルーエの裁判官は、租税回避のために資本所得を申告していない投資家を許容しないようドイツ政府に命じた。それを受け、当時のドイツの連立政 権は、スイス、オーストリア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、およびモナコ経由で支払われる、申告されていないドイツ資金からの所得に対して、 30-35%の税金を導入した。
「この現象自体はとりたてて新しいものではない。外国の口座に資金を保有するファミリーはいつでも存在しているものだ」とペータールードマン弁護士兼税務アドバイザーは言う。
多額の資産を海外に預けることは、工業化の初期以来、よく行われてきた。コンサルティング会社エコヴィスのパートナー、ルードマンは、海外に送金する理由とは、伝統的に、「通貨改革、政変、予想できない法制度の変更、その他の一般的な恐怖」であったと説明する。
スイスの社会民主党所属の連邦議員ウィリーリチャードは、以前、銀行秘密とは「尼僧のようにアンタッチャブル」だと表現した。 1990年代、銀行は、例えば「ルクセンブルク、あなたのお金のセカンドハウス」というようなスローガンを掲げ、新規顧客へオープンに銀行制度の宣伝を始 めた。これにより獲得した預金は、莫大なものだった。
スイスの口座だけで、申告されていないドイツ資金はおよそ1310億ユーロあると推計されている。経営コンサルタント会社である、BBWマーケティ ング・ドクター・ヴォッセン・アンド・パートナー社は、2008年には、ルクセンブルクに800億ユーロ、オーストリアに700億ユーロが存在し、スイス では1750億近くに達していたと見積もっている。
先進工業国で金融規制が強化され、テロへの資金調達に対する関心が高まるにつれ、タックスヘイブンは、より強い圧力を受けるようになり、各国の蔵相が脱税の世界的な取り締まりに着手した後には、銀行業務の秘密保持も危険に晒されるようになった。
脱税との戦いに協力しない国をブラックリストに載せるとの経済協力開発機構(OECD)による脅迫を受け、リヒテンシュタイン、アンドラ、スイス、 オーストリア、ルクセンブルク、ベルギー、およびモナコは、2009年にそれらを自国の銀行業務の厳しい秘密法制を緩和する準備ができていると宣言した。
しかし、このことは、必然的に次の波を揺り起こした。つまり、より遠方の、そして、不透明な場所、ケイマン、クック諸島、香港またはシンガポールの口座である。「ボタンを押すと、スイスの資金はシンガポールか香港に移動するのだ。」とあるドイツ政府高官は言う。
2010年のはじめの8カ月だけで、620億スイスフランがスイスからアジアに移動したと考えられている。シンガポールには、投資家の誘引競争をし ている数十もの商業銀行や投資銀行が所在している。クレディスイスやUBSなどのスイスの銀行はシンガポールに支店を持っており、さらに数百もの小規模金 融機関がある。そして、シンガポールの他を寄せ付けないセールスポイントは、キャピタルゲイン課税が0%であることだ。ドイツとの二重課税協定があるが、 それは申告資本に関するものだけである。
香港企業と資本所得からの配当には、税金がかからない。ケイマン諸島はプロが非常に好む地域である。会社の設立は比較的簡単であり、そして、ヘッジ ファンド業界のかなりの割合はケイマンに所在している。銀行業務の秘密保持の法制度が非常に厳しく、違反した者は15年の懲役となる。
現在のところ、先進国の財政当局は、こうした税金の楽園にある脱税資金に対して、ほとんどコントロールすることができない。国家間の協定が全くな く、銀行はいかなる情報をも捜査官に対して提供する必要はないからだ。口座と預金の秘密は守られており、投資家は匿名が保たれている。
それでも、脱税に対する欧州のますます強まる圧力の点から見て、検挙されるという危険は、得られる利益よりも増大しているようにも思える。「租税上 の利益から、資本を海外に逃がすのは、実際は頭が悪い場合もある。」と、ルードマンは言う。「1年あたり、せいぜい1,000ユーロの節税のために、10 万ユーロの資金が動かせなくなり、車や家や他の物を買えなくなるのだ。」
2011年5月現在、マネーロンダリング及び脱税防止法による起訴を避けるためには、脱税したドイツ人は、タックスヘイブンに不法に保持する資金を 完全に申告する必要がある。 「法の目的とするところは、正直な税務申告の奨励と、それと平行した脱税への罰則の強化だ。」と、フランクフルトの監査と税務アドバイザーであるオリ バー・ビエルナットは説明する。
「隠匿資金を申告する大きな利点は、資金を合法化すれば、合法的なすべての節税手段を利用できるということだ」と、申告していない資金の合法化を専 門に扱う、バイエルン州ハルフィング市の税務アドバイザー、アントン・ラドルフ・ゴッゼンバーガーは言う。「最近扱った、隠匿資金を申告した顧客の事例で は、むしろ財政当局から還付を受けたものもある。」。ゴッゼンバーガーは、平均的に、脱税資金を申告しても、資金の80%から70%は維持可能であると見 積もっている。
現在の、隠匿資金を申告するという、ドイツの脱税者による継続的な流れは、正しく振る舞おうという希望によるものというよりは、そうしないと捜査に よって詳細が暴かれ、逮捕が公にされることに対する恐れによるものである。ドイツ郵政の元ボスであるクラウス・ズムウインケルは、実際に逮捕された。
2010年には、2万6392人が隠匿資金をドイツ当局に申告し、ドイツ政府は、国庫に約20億ユーロを得た。
スイスとの新しい税金協定は脱税者への圧力を増加させるが、タックスヘイブンは干上がらないだろう。かえって、ルードマンは、「協定は実際には、リヒテンシュタイン(プライベートバンク)に とって有利に働くだろう。」と予想する。タックスヘイブンは、税当局から資金を隠す機能だけを投資家に提供しているわけではなく、債権者、相続人、前夫や 前妻から隠すための機能もあるからである。ルードマンは、こうしたタックスヘイブンの金融機関は、資金を隠したい理由がいかなる物であっても、本当に誰で も利用することができると言う。

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